年収3百万以下は、とりあえずビール&サラダ頼む?年収1千万以上と真逆の共通点!

ろくに睡眠も取らず、せっせと仕事に明け暮れ、友人や家族、恋人といても、いつも頭の中は仕事のことでいっぱいという人も多いだろう。

実は、ビジネスで大きな成功を遂げ、高所得なビジネスパーソンには、仕事よりも大切にしているものがある。簡単に実践でき、かつ人間にとって根本的なことをとても大切にしているのだ。

それは、食に表れる。食べるものへのこだわり、飲食店での注文などに見て取れる。

高所得者になればなるほど、体づくりや健康づくりに直結する「食のマネジメント」を意識していることが筆者の独自調査によって明らかになった。

高所得者は、食事をしっかり管理することで、最大の資本である自分の心と体をベストな状態に保つことを心がけている。原動エネルギーやストレスや欲といったものをどうコントロールして、最高のパフォーマンスを生み出し続けるか。

それは、食べ方にポイントがあるのだ。逆にいえば、何を食べているのか、何を意識して食べているのかを見れば、その人のビジネスパーソンとしての力量が推し量れる。これは、ビジネスの社交の場でもある飲食店での振る舞いをみればわかる。

●低所得者の食事

そこで、飲食店を訪れていたビジネスパーソンに、食に対する意識調査を実施した。その結果、年収300万円以下と1000万円以上の人では大きな違いがあった。低所得な人、高所得な人の飲食店の利用方法を見ると、それぞれに共通点がある。

特に今回は、所得が年300万円以下の人を低所得者と位置付け、彼らの食習慣に焦点を当てて見てみよう。

まず、体形維持やダイエットをする場合に、「運動をする」「食事を変える」のどちらを優先するかを聞いたところ、「運動」と回答する人が圧倒的に多い。そ れも、食習慣は変えずに運動をするだけだ。また、飲酒後にラーメンを食べる人の割合も多い。その翌朝は食事を取らずに出社したり、体重が気になり始めたら ランチを抜くなど、食事が不規則なのが特徴的だ。

ちなみに年収500~800万円のビジネスパーソンは、ジムに通うという回答が多い。 お金と時間に自由があり、自分の健康に対してお金を使うことができるのだろう。余裕があれば、専属トレーナーを付ける人もいる。

ところが、年収1000万円を超えてくると事情が変わってくる。高所得者で継続してジムに通って運動をしている人は多くないようだ。ダイエットや健康維持 に、ジムに通う必要はない。高所得者は忙しく、全国、時には世界を飛び回り、スケジュールの変更も多いため、定期的にジムの営業時間や混雜状況に合わせる のは難しい。また、単純なマシーン運動は好まないようだ。だから、健康管理のためには、ジムに通うよりも自分の体に合った食事を取るように心がけるほうが 楽で都合がよいのだろう。

また、まったく運動しないわけではなく、日常生活の中でよく体を動かしている。例えば、「エスカレーターを使わず階段を昇る」「タクシーを使わずなるべく歩く」などで、さらに仕事をしながら運動していることもあるのが高所得者の特徴だ。

一見、地味な行動でも、毎日の習慣を積み重ねていくことで、日々体力が磨かれ、余分なエネルギーを消費できるしなやかで健康的な体づくりを実現できている。何事も継続、積み重ね、習慣が大事だということだ。

最近は、炭水化物抜きダイエットや、併せて糖質も抜くケトジェニックダイエットなどがはやっているが、低所得者ほど炭水化物を抜いている。高所得者ほど、米飯をしっかり食べている。

高所得者は、流行や毎年変わる新しいダイエット情報などの影響は受けない。炭水化物でも、パンより徐々に糖となって脳に送り込まれる米飯が良いということを熟知しているのだろう。

●ドリンクのオーダーにも違い

興味深いのは、居酒屋などで最初のドリンクには何を頼んでいるか。

以前は、とりあえず乾杯ドリンクはビールと決まっていた時代もあった。最初にビールで乾杯するのは一般的な光景だったし、仲間と飲む最初の1杯がたまらなくおいしく感じたものだ。今はさほどそんなシーンは見かけなくなってきた。

そして現在は、その1杯目に特徴が表れている。低所得者は必ず1杯目にビールを頼むが、高所得者ほど最初のお酒からこだわる傾向があるようだ。もちろん、 高所得者でも「まずはビール」という人もいるが、多くは1杯目からウイスキーのロックや、ハードなリキュールを飲む。ワインを頼む人も多い。

最初のオーダーは結構印象に残る。自分のペースを守り、お酒にもこだわりがあるということをアピールして、この第一印象を大切にしているのかもしれない。 お酒の席は心が開放的になり、相手との距離を縮めるチャンスだ。高所得者ほど、セルフイメージの演出には余念がないのだ。

その他のアンケート結果からも、透けて見えるのは低所得者層の「質より量」といった食生活サイクルだ。「大盛りが無料なら必ず頼む」「バイキングでは限界まで食べる」などの回答が多い。「夜中にラーメン屋をハシゴした」という人もいる。

また、低所得者層には食事マナーもなっていない人が多い。「昼食は一人でスマホを見ながら済ませる」「上司との食事中にスマホをいじっていて怒られた」 「食べる姿勢が悪い」など、育ってきた環境の影響もあるが、マナーが悪ければ仕事相手や上司の評価は下がる可能性もあり、デメリットが多い。「出張など、 会社の経費で泊まったホテルのバイキングでは、苦しくなるほど食べる」など、卑しさが露呈している人もいる。

最近は、一人での生活を楽し む「ぼっち充」が増えているようだが、特に低所得者に多い。流行の食べ物を追ってみたり、珍しい物を食べてインターネットに投稿しているが、何しろ食べる のが早いという特徴がある。とても食事そのものを楽しんでいるようには思えない。一人ぼっちの食事ゆえの早飯も、低所得者ならではと考えられる。

逆に、高所得者は一人で食事をせず、必ず誰かと会食する傾向がある。どんな時でも出世や収入増につながる可能性があるので、食事も貴重な情報交換の場として誰かを誘ってランチや夕食に出かけているのだ。

このように、食事の仕方によって、人生が大きく変わるかもしれない。
(文=氏家秀太/空間プロデューサー・ビジネスコンサルタント)

【アンケートからわかった低所得者の食事の特徴】
●とりあえずビールをオーダーする
●体形維持やダイエットをする場合、食事を変えず運動をする
●大盛りが無料なら必ず頼む
●ご飯をあまり食べず、炭水化物を抜いている
●ビジネス会食はしない
●とりあえず野菜サラダをオーダー(高所得者は漬物を頼む)
●飲食後のシメにラーメンを食べる
●カロリー制限をしている
●忙しい日はランチを抜く
●食事中に携帯電話をいじる
●よく行く、もしくは好きなお店はどれですか?(複数可能)
ファミリーレストラン、ファストフード、ラーメン、回転寿司、カレー専門店、牛丼店
●朝食、昼食に野菜ジュースや豆乳を飲む
●ご飯を食べるのが早い
●夕食が、レトルトパックやカップラーメンの時が週1回以上ある
●最近、フルーツを食べていない
●外食で異物混入していても、さほど気にしない
●中国産も気にならない
●缶コーヒーをよく飲む
●朝食、昼食バイキングは限界まで食べる
●会話が少ない
●食べる姿勢が悪い

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