年収300万円未満の女性会社員が7割超 派遣を選んだ理由、「正社員の仕事ない」トップ-

日本国内でも女性の社会進出は進んでいるが、実際にはいまだに多くの職場で、男女間の待遇に格差があるようだ。
 ビー・スタイルが実施した調査によると、日本国内の企業に勤務しながら「年収300万円を下回る」女性は71.6%に上った。同じく年収300万円を下回った男性は47%となり、一般的に男性より女性のほうが、給与が低い傾向が明らかになっている。また、雇用体系でも「契約社員または派遣社員の非正社員」として勤めている女性が約4人に1人と、男性の非正社員勤務者の割合(6.2%)よりも圧倒的に高くなっている。
 同調査では、約3割の女性が「仕事において性別による不公平感を感じている」と回答している。「男女の違いだけで基本給に何万円もの差がある」や「女性の管理職は1人もおらず、昇進・昇格の進度に不公平を感じる」といった意見も目立っており、正社員より非正社員の間で不公平感を訴える割合が高い。
 一方、労働政策研究・研修機構の調査によると、派遣社員という勤務スタイルを選んだ理由のトップに「正社員として働きたいが仕事が見つからなかった」が挙がっている。たしかに、非正社員としてのメリットとして、「自分で好きな勤務地、勤務期間、勤務時間を選べる」や「家庭、趣味を中心とする私生活との両立が図れる」点などを評価する回答者も少なくない。しかし、「可能ならば正社員として雇ってもらいたい」と考えている人が全体の80.7%いるという現実もある。
 思うような雇用条件では働けない、願うような昇給や出世ができないという悩みは常に絶えないものの、男女の性別の違いだけで不当な格差が生じるような状況には改善の余地がありそうだ。

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