年収500万円以上の30代独身男性は「普通の男」じゃないんです

近年、上昇し続けている未婚率。「結婚したいのに、どうしてできないの?」と悩んでいる女性も多いだろう。高い成婚率を誇る「婚活分析アドバイザー」で、著書『『普通』の結婚が、なぜできないの?』を出版した三島光世氏は、相手の男性に求める「希望年収」と現実とのギャップが、良縁を妨げていると指摘する。数多くの悩める男女を見てきた三島氏が、シビアな現実を教えてくれた。

「普通の男性」って何?

婚活をしていると、「いい男がいない」とか、「いい男に言い寄られない」とか思ったりしますよね。私も何度、そのようなご相談を受けたかわかりません。

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ただ、いい男ってそんなにいません。

とくに、婚活しているなかで出会う男性では限られています。いい男は、すでに結婚しているか、独身でもわざわざ婚活する必要性を感じていないため、婚活市場に出てこないのです。

「そんなのわかっています。私は普通の男でいいんです!」

最近では、こういう女性も増えてきました。

そもそも、普通って何でしょうか? 

じつは「普通」の定義がズレている方が大勢います。年収や見た目など、無意識に条件を絞ったなかで相手を探しているので、「普通男子」に対する判断のレベルが上がっているのです。

普通男子の基準を、年収に求める女性は多くいます。しかし、この基準が「普通の男でいいのに!」となる状況をつくっているのです。

現在、具体的に婚活している男性は「年収が400万以上」の方がメインです。もちろん、実際には「年収300万円台以下」の男性だって多くいます。ですが、そういう方は、結婚相談所に登録できなかったりして、なかなか婚活市場には出てこられません。なんと「存在なし」とされているのです。

こうして「400万円以上」から婚活市場に出てきます。しかし、私のところに来る婚活女性が求める普通の年収とは、「500万円以上」だったり「600万~700万円台」です。もちろん、自分のことは棚に上げての主張なのですが。

しかし、年収500万円かせげる男性は、じつは「普通」のレベルを超えています。

そのため、やはり婚活市場には出回っていません。

だったら少し基準を下げよう、ですか? 

「年収400万円台から探さなきゃ」と思われた女性は、正しい判断をされたと思います。戦略的で現実的な婚活です。

じつは、明治安田生活福祉研究所が、2016年におこなった調査によると、結婚相手に望んでいる年収として、「400万円台」と回答した独身女性は、29.5%にものぼるそうです。相手に求める年収として、400万円台からスタートするのがトレンドと言えるでしょう。

年収500万円は「普通」じゃない

ただ、女性はハードルを下げたつもりかもしれませんが、同調査は20代、30代の未婚男性の年収も発表しています。その分布によると、年収400万~500万円未満は、20代男性で6.0%、30代男性で19.1%です。

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つまり「まだ現実とは開きがある」ということ。普通男子でさえ、高嶺の花となりつつあるのです。

それでも「私は年収にこだわりたい、男なら500万円くらい普通だ」と主張される女性には、さらに厳しい現実をお教えします。同調査によると、年収500万~600万円未満の30代独身男性は、わずか6.2%とのこと。

これでは、とても「年収500万円は普通」とは言えません。わざわざ婚活しなくても引く手あまたなので、婚活市場にはいないと心得ましょう。

「普通の年収」の基準を改めない限り、「普通の男」と出会える確率は消費税率以下なのです。

かつて、男性を選ぶ基準に「3高」がありました。「高身長」「高学歴」「高年収」です。時代は変わり、いまは「3平」に変わったと言われています。「平凡な顔」「平均的な年収」「平穏な性格」です。

しかし、婚活の現場では、まだまだ相手に年収を求める女性はたくさんいます。私も、会員さまとの面談時に「どのくらいの年収を希望しますか?」と、必ず確認します。そのときに「普通ってどのくらいですか?」と聞いてくる女性がいます。

婚活している男性の平均年収は、400万~500万です。300万円台でも結婚願望のある男性はいますが、年収の面から相談所に登録できなかったりします。とくに30代前半ですと、500万円以上かせいでいる男性は、かなりすごいほうです。

この年収を現実として受け入れている女性が、あまりいないということを、ここで申し添えておきます。

年収500万~600万円かせぐ30代の独身男性は「6.2%しかいない」とご紹介しましたが、調査機関によってはもっと少ない場合があります。

しかも、その6.2%の男性たちが、みんな婚活しているわけではありません。すでに婚約者や特定の彼女がいたり、モテるため異性に不自由していなかったり、そのまったく逆でほとんど結婚願望がなかったり、同性愛者の男性だっているでしょう。

あくまで、統計上の数字なのです。

「現実」を受け入れよう

それなのに、だいたい面談でお話すると、ご自分から「普通ってどれくらいですか?」と聞いてきたにもかかわらず、600万円以上を希望する方がいまだに多くいます。

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彼女たちのなかには、私がいろいろなデータを渡して説得しても、なかなか現実を受け入れてくれない強者も4割くらいいます。

結婚相談所へお越しになる女性は、保守的なタイプの方が多いため、安定志向の傾向があります。そのため、男性に求める基準が高くなってしまうのでしょう。また、将来の妊娠や出産を考えた場合、女性はどうしても安定を求めがちです。

仮に、1人300万円の年収で生活していたとしたら、夫婦2人で600万円。女性が妊娠・出産し、その後はたらけなくなったとしても、その600万円のラインは保っておきたいと思うのでしょう。

ただ、600万円以上かせげる独身男性は、きわめて少ないのが現実です。そうなると当然、お見合いのお申し込みが殺到してしまいます。

でも、ライバルはたくさんいて、しかもそのライバルたちは、あなたよりも若かったり、綺麗だったり、家庭的な性格だったりします。そのような状況では、あなたが選んでもらえる可能性は、残念ながら低いと言わざるをえません。

ここからは、2つのパターンで進みます。

まず「それでも」と、アタックを続ける女性。こういう方は、そもそも低かった結婚の可能性が、ますます低くなっていきます。最終的に、そのまま結婚できないという末路にいたるでしょう。

次に「だったら」と、自分の希望年収を下げる女性。状況に応じて臨機応変に対応できる方は、やはりご縁に恵まれやすいです。

とはいえ、年収を下げるといっても程度があるでしょう。「こうなったら、もう年収にはこだわらない」という女性はいいのですが、「やはり少しは気になる」という女性のために、どのくらいまで下げればいいか、一応の目安をお伝えしておきます。

それは、自分と同等。できれば若干上です。「せめて自分と同じくらいはかせいでほしい」という女性は少なくありません。

みなさんにとって、それが「普通」の年収なのです。

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