年金記録突き合わせ 仙台に2作業拠点、千人超雇用へ

日本年金機構から受託した業務のため、コールセンター運営の大手2社が、仙台市中心部のオフィスビル2棟に作業拠点を設ける見通しとなった。業務は2013年度までの期間限定の予定だが、派遣社員を中心に1000人を超える雇用創出につながるとみられる。
 2社は「もしもしホットライン」(東京)と「KDDIエボルバ」(同)。昨年完成したJR仙台駅近くの別々のオフィスビルに入居する。3000平方メートルを超える作業面積の確保が受託条件となっており、不動産関係者によると、それぞれ3フロア前後の利用が見込まれるという。
 行う業務は年金のコンピューター記録と紙台帳の突き合わせ作業など。照合結果の通知を受けた年金加入者や受給者からの問い合わせを電話で受ける応対にも当たる。
 ホットライン経営企画部は「11~12月にかけて開設作業に入る予定。1000人程度をシフトさせながら運営したい。大半は派遣社員になる」と説明する。KDDIエボ総務部は「年金機構との契約上、詳しい内容の開示は控えたい」と詳細を明らかにしていない。
 年金機構が進める突き合わせ作業は13年度まで4年間続く。業務委託は年度ごとの契約だが、問題がなければ初年度の契約業者が引き続き業務に当たるとみられ、テナント確保や周辺飲食店への波及効果も期待される。
 年金機構は年度内に全国29拠点で業務を始める方針で、東北では仙台の2カ所だけになる。

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