大阪市の橋下徹市長は、市職員に年21億円超を支給している「持ち家手当」を廃止する方針を決めた。
手当削減分は、成果を上げた職員や若手職員の給料に上積みし、やる気を引き出すための給与制度に改める。職場に競争原理を導入する橋下流改革の一環だが、すでに14~3%の給与カット案を提示されている職員組合の反発も予想される。
市は、職員が所有する家に世帯主として住んでいれば、居住地や住宅ローンの有無などに応じて月額1万500円~6500円を支給。今年度は全職員約3万8000人のうち、約2万1500人に計約21億6500万円を支出している。
「自宅の維持管理の手当は民間ではほとんどない」とした人事院勧告を踏まえ、国は2009年度に国家公務員の持ち家手当を廃止。都道府県や政令市にも見直しを求めた結果、これまでに都道府県の8割超と仙台、新潟、静岡、浜松の4政令市が廃止している。