広告主は鉄道ファン!拡がるローカル線応援活動

 各地で走るローカル線の利用促進に少しでも役立ててもらおうと、広島市の鉄道ファンの男性が、各地の鉄道車両内に応援ポスターを自費で掲げ続けている。今月からは、赤字経営が続く京都府などの第三セクター「北近畿タンゴ鉄道」(KTR)に1カ月間掲示。遠方からエールを送る。
 KTRの車内に張られているのは、黄色の車両をバックに「乗ろう活かそうローカル鉄道」などのメッセージがつづられているポスター。“広告主”は、中学1年以来の鉄道ファンという広島市安佐北区の幼稚園事務職員、小野和彦さん(32)。
 平成18年に隣県の山口県岩国市の三セク「錦川鉄道」の車両に初めて掲示。その後デザインを一新して本格的な「ローカル線応援」を始めたという。ポスター掲示による広告料の応援は1路線あたり1万円程度が目安。
 小野さんの活動はネットを通じて広がり、京都府の鉄道ファンがポスター(1枚500円)を入手し、自ら広告料を払って車両に張り出すなど、支援の和も広がっているという。
 乗客減少に悩むKTRは「広告収入が減少する中、利用促進にもなるポスター広告はうれしい」と歓迎。小野さんは「本来は乗って守っていくのが一番いいが、遠方からでは難しい。ささやかだが支援していきたい」と話している。

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