3月末で廃校になった大郷町の旧味明小の備品が、モンゴルの小学校へ贈られることになった。モンゴルへ中古車などを輸出する町内業者の縁で実現した。関係者は「備品の再利用と国際貢献につながった」と喜んでいる。
モンゴルへ贈られるのは、児童の机302台、椅子221脚、オルガン13台、黒板7面など24トンコンテナ2個分の備品。
今月7日に旧味明小で引き渡し式があり、モンゴル側から、国際協力機構(JICA)モンゴル事務所と同国教育科学省の職員を兼ねているバダムサンプー・ヒシゲさん(43)が出席した。
モンゴルでは、社会主義教育からの転換や、2005年から義務教育の年限を10年から12年に延長した影響で、学校教材や備品が不足しているという。ヒシゲさんは「子どもたちが大変助かる。うれしい」と述べた。
モンゴルへの輸送は、中古車や重機を輸出するB・P・トレーディング(大郷町)が担う。12月下旬にモンゴルへ到着、首都ウランバートルの小学校などに配置される。
赤間正幸町長は「子どもが満足に教育を受けてほしいとの願いは万国共通だ。町とモンゴルの友好が深まる機会になればいい」と語った。