建設予定のワシントンホテル 13年12月中旬開業へ

 藤田観光(東京)は22日、JR仙台駅前に計画中の「仙台ワシントンホテル」の開業時期が2013年12月中旬に決まったと発表した。東日本大震災の復興需要に伴う資材高騰などのあおりで、入居するビルの建設めどが立たず、当初予定した13年春の開業を延期していた。仙台市内のワシントンホテルとしては5年ぶりの復活となる。
 同社によると、ビルを建設する機械工具商社の菊重(仙台市)と19日付で賃貸借予約契約を結んだという。新ビルは11月1日に着工し、1年後に完成する予定という。
 場所は仙台市青葉区中央4丁目で、11年4月に閉館したホテルサンルート仙台の跡地。ビルは地上9階で、従来計画通り、1階を直営レストラン、2~9階を計223の客室にする。
 旧ビルの解体工事はことし3月まで終了した。当初は5月に新ビルの建設工事に入り、13年4月に完成し、程なく開業させる予定だった。
 だが、復興需要が急増し、建設資材や人件費の積算価格が高騰した影響もあり、菊重と工事業者の契約が請負金額で折り合わず、一時、着工見通しが立たなくなった。
 藤田観光は「開業を延期し、大変心配を掛けたが、一貫して仙台に復活させる方針だった。被災地の復興に貢献し、地元に愛されるホテルを目指したい」としている。
 藤田観光は全国30カ所でワシントンホテルを経営。仙台市内にも2館あったが、不採算を理由に02年と08年に閉館した。

タイトルとURLをコピーしました