コンクリートのサンプル検査で強度不足が見つかり、販売が延期されていた東京・中央区の2棟のタワーマンションについて施工業者は、コンクリートの製造過程に原因があり、工事によって十分な強度が確保されたと発表しました。
販売事業者はマンションの販売開始に向けて協議をしているということです。
東京・中央区豊海町で建設が進む高さ189メートル、地上53階建ての2棟のタワーマンションをめぐっては、設計と施工を担当する清水建設がコンクリートの強度を調べるサンプル検査を行ったところ、一部が基準の数値に達していなかったことがわかり、ことし4月に予定されていたマンションの販売が延期されていました。
清水建設が調べた結果、コンクリートに使われる「粗骨材」を作る過程で、原料となる砂利を採掘する範囲を広げたところ強度にばらつきが生じたことがわかったということです。
事前の品質検査では、検出できなかったとしています。
清水建設は、強度が足りていなかった柱の一部を取り替える工事を行い、23日までに強度を確認したということで予定どおり、再来年、2026年の完成を目指すとしています。
これを受けてマンションの販売事業者である「三井不動産レジデンシャル」は販売の再開に向け、協議を進めているとしています。