ハーブ生産・販売を手がける「A LAVENDER.COM」(仙台市青葉区)が22、23日、東日本大震災の津波で被災した仙台市若林区荒浜新田東に整備したハーブ農園を初めて一般公開する。見頃を迎えた紫色のラベンダーなど9種類のハーブ合わせて約1000株が、風に揺れてほのかな香りを漂わせている。
「5年ほどかけてようやく大きくできた」
「荒浜第2農園」は約2300平方メートル。イングリッシュ、ラバンジンのラベンダー2種とローズマリー、カモミールを中心に無農薬で栽培している。収穫したハーブは、口腔(こうくう)ケア用のジェルやアロマ水の材料に使われる。
同社は震災の被災地を支援する取り組みの一環として2014年、宮城県東松島市でハーブ農園を開いた。2カ所目として荒浜地区の被災した畑を借り、19年秋から雑草を取り除き、ハーブ栽培に向く水はけの良い土壌にこつこつと改良した。
大子田律子副社長(73)は「根腐れでなかなか育たないこともあって大変だった。5年ほどかけてようやく大きくできた園でハーブを見て喜んでいただきたい」と話す。
入場無料。両日とも午前10時~午後4時。ローズマリーやラベンダーなどの摘み取り体験(350~500円)ができるほか、ハーブ製品も販売する。連絡先は大子田副社長090(7521)7339。