◎県産新米、さあ全国へ/仙台で初荷式
宮城県外に販売する県産新米の初荷式が1日、仙台市宮城野区のJR貨物仙台貨物ターミナル駅であり、ひとめぼれ約110トンを積んだ貨物列車が中京圏に向けて出発した。
式にはJR貨物東北支社や全農県本部の関係者ら約50人が出席。神事で安全を祈願した後、テープカットで発車を祝った。第1便は2日正午ごろ、名古屋市の名古屋貨物ターミナル駅に到着し、早ければ今週末に店頭に並ぶという。
県内の作況指数(9月15日現在)は104で、4年連続の「やや良」。全農県本部の菊地潔副本部長は「ことしの出来は香り、色つや、粘りいずれも申し分ない。生産者の復興への思いが詰まっている新米を、自信と誇りを持って全国に届けたい」と話した。
◎「南三陸米」甘味上々/気仙沼で出発式
宮城県気仙沼・南三陸地方で生産されるブランド米「南三陸米」の新米出発式が1日、気仙沼市波路上の気仙沼米穀商業協同組合階上精米センターであった。
南三陸米は、生産履歴が明らかな「ひとめぼれ」の1等米で、地域ブランド米として2004年にデビュー。ことしブランド化に取り組んで10年目の節目を迎えた。
南三陸米地産地消推進協議会の会長で、南三陸農協(気仙沼市)の高橋正組合長が「稲作シーズンの後半は天候に恵まれ、素晴らしい南三陸米を生産できた。東日本大震災からの復興に向けて勢いをつけたい」と意気込んだ。
南三陸農協や県、市の担当者ら約30人が南三陸米のおにぎりを味わった後、1トンの新米を積んだトラック第1便を拍手で見送った。
南三陸農協によると、震災の津波で管内の水田の約4割に当たる650ヘクタールが浸水。これまでに83ヘクタールが復旧した。ことしの南三陸米の出荷は、昨年の目標を30トン上回る180トンを目指す。8月中旬以降の好天により、実入りが順調で、甘みと香りは上々という。