奥山恵美子仙台市長は10日、東日本大震災の復旧・復興事業がヤマ場を越えたとして、復興事業局を来年3月で廃止する方針を明らかにした。市議会12月定例会の代表質疑で答弁した。
同局は、2011年5月に設置された震災復興本部を引き継ぎ、12年4月に新設。津波被災地からの集団移転や内陸部の被災宅地復旧などに当たった。
奥山市長は来年度以降も復興関連事業が続くことを踏まえ、「全庁的な調整や進行管理を適切に行う体制を構築する」と述べた。
鈴木三津也復興事業局長は、市内の被災者向けプレハブ仮設住宅を来年9月ごろに集約する方針を示した。対象は仮設住宅に入居する445世帯のうち、市外か ら市内に避難するなどした約30世帯で、数カ所の借り上げ公営住宅への転居を求める。転居費用の支援も「検討中」とし、入居者不在となるプレハブ仮設は来 夏から撤去に入る予定。
代表質疑ではまた、大槻文博まちづくり政策局長が国の「地方創生特区」指定に伴う規制緩和策に言及。東北大病院での先進医療実施手続きの簡素化を目指す方針を示した。年明け以降に開かれる国との会議で提案する。
佐藤清交通事業管理者は市地下鉄東西線で開業前日の5日に起きた運行トラブルに対し「多くの皆さんに多大な迷惑と心配を掛けた」と謝罪した。
橋本啓一(自民党)、佐藤わか子(市民フォーラム仙台)の両氏が質問した。