復興作業員の宿泊施設を高校の寮に 南三陸町、生徒受け入れに対応

宮城県南三陸町は1日、不動産業「アズ企画設計」(埼玉県川口市)と地域活性化に向けた連携協定を結んだ。同社が町内で運営していた宿泊施設「アイルーム南三陸」を、全国募集する志津川高の生徒の寮として活用する。

 同社は2015年12月、3階建てで70室を備えるアイルームを入谷地区にオープン。主に東日本大震災の復興事業の作業員らが利用し、21年8月に営業を終えた。

 町は定員割れが続く志津川高の魅力向上策として校名を南三陸高とし23年度に全国から生徒を受け入れる予定。モジュール工法のアイルームの2、3階部分を町内市街地に移設し、24人が入れる学生寮とする。1階部分には1日、コールセンターが開設された。

 町役場で締結式があり、佐藤仁町長と同社の松本俊人社長が協定書を取り交わした。佐藤町長は「復興から地方創生に向かう中で手を差し伸べてもらい感謝だ」と述べた。松本社長は「復興の最終盤を迎え、新たな官民連携の形で力になりたい」と応じた。

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