東日本大震災での支援に感謝の気持ちを表しながら、復興状況の県外への発信を強化しようと、宮城県は他都道府県と広報紙の記事を交換する取り組みを始めた。第1弾は三重、兵庫両県。県は、謝意を伝えるメッセージや復旧・復興の進み具合が分かる記事を託し、両県は応援の言葉や観光情報を「みやぎ県政だより」9月・10月号に寄せた。
県の記事は、三重県の「県政だより みえ」9月号に掲載された。「皆さんからのご支援を励みに、県民一丸となって復興に取り組んでいます」とのメッセージを、まちづくりに向けた造成工事の写真などとともに紹介。震災の記憶の風化防止や風評の解消を念頭に置き、宮城への訪問も呼び掛けている。
同様の記事は「県民だより ひょうご」10月号にも載る。
「みやぎ県政だより」は「絆」と題したページで三重、兵庫両県の情報を掲載した。両県は、職員派遣などの支援活動を紹介して宮城にエールを送る一方、観光資源もPRしている。
宮城県は今後、佐賀、山形、広島、北海道の4道県とも広報紙の記事交換を予定している。県広報課は「他の都府県にも協力を呼び掛け、全国にお礼の気持ちを伝えたい」と話す。
県が記事交換に取り組むのは、2008年度の仙台・宮城デスティネーションキャンペーンに合わせ、兵庫県とやりとりして以来となる。