開通日が近づく三陸沿岸道の気仙沼湾横断橋(宮城県気仙沼市、全長1344メートル)で21日、「開通記念ハイウエーウオーキング」があった。東日本大震災から10年となるのを前に、市民約1000人が横断橋の上を歩き、新たな復興のシンボルからの眺めを心に刻んだ。
公募で選ばれた市民や関係者が4回に分かれ、同市小々汐側から500メートルほどで折り返す約1キロを歩いた。参加者はスマートフォンで景色を背に記念撮影したり、手でアスファルトの感触を確かめたりしながら思い思いに楽しんだ。
式典では郷土芸能「浪板虎舞」や、三陸道延伸の要望活動をしてきた「気仙沼人力車木遣(きやり)会」による木やり歌で開催を祝った。
菅原茂市長はあいさつで「震災から10年以内に完成させるという約束を守っていただいた。この橋を使って復興のまちづくりを進めていく」と語った。
横断橋は20日に工事が完了した。横断橋を含む気仙沼港-唐桑半島インターチェンジ間の7.3キロは、舗装やガードレール設置工事を施し3月6日午後3時半に開通する予定。