塩釜みなと祭のメーン行事「みこし海上渡御」が16日、宮城県の松島湾で行われた。志波彦神社と塩釜神社のみこしを載せた2隻の御座船が、大漁旗を掲げた約100隻のお供の船を従えて勇壮に海上を巡った。
午前11時半、白装束の氏子衆に担がれた2基のみこしが塩釜神社表坂を下った。極彩色の龍鳳(りゅうほう)丸と鳳凰(ほうおう)丸にそれぞれ載せ、塩釜市のマリンゲート塩釜を出港。七ケ浜町沖や松島海岸、浦戸諸島などを巡回した。
市中心部では陸上パレードが行われ、伝統のハットセ踊りなどが披露された。村山市の「徳内ばやし」も参加し、同市から駆け付けた150人が祭りに彩りを添えた。
日本三大船祭りの一つとされる塩釜みなと祭は1948年、戦後復興を目的に始まり、ことしが65回目。今回は震災の被害を受けた七ケ浜町代ケ崎港への寄港を中止し、初めて船団を二手に分け、先陣が松島方面、後陣は七ケ浜方面を回った。
市などでつくるまつり協賛会事務局は「震災からの復興と、市民の元気回復への願いを込めた」と話している。