心の満開も願う 気仙沼・「大川さくらまつり」復活

東日本大震災の津波で並木が海水にさらされるなどし、昨年は中止された宮城県気仙沼市の「大川さくらまつり」(実行委員会主催)が2年ぶりに復活し22日、特設会場で開会式があった。
 大川左岸の堤防沿いに114本残った桜はまだつぼみのままだが、開会式には関係者や屋台見物の客が大勢集まり、震災の犠牲者に黙とう。桜が早く満開になって市民の心を和ませてくれるよう願った。
 大川沿いの桜は50年ほど前に地元の愛好者らが植樹し、長年にわたり市内の名所として親しまれた。復興にあたり周辺では堤防建設やかさ上げの計画があり、桜の保全を危ぶむ声も出ている。
 実行委員長で気仙沼大川桜並木を保全する会の橋本恒宏会長は「震災に負けずに咲く桜が市民に元気を与える。今後の保全は、来場者にアンケートし方向性を考えたい」と話した。来賓の菅原茂市長は「桜を大事にしたい気持ちは誰しも同じだ」などと述べた。
 まつりは29日まで。夜間は堤防沿いを花見ちょうちんでライトアップするほか、屋台の出店などがある。

タイトルとURLをコピーしました