世界的なジャズクラリネット奏者の北村英治さん(83)らが参加する「復興支援コンサート」が8~11月、県内11カ所で行われる。東日本大震災の被災地などを回り、音楽の力を届けようと企画された。北村さんが合奏用に編曲したスイングジャズの代表曲「シング・シング・シング」を、子どもたちと合同演奏する特別セッションもある。
コンサートは4日の加美町の中新田バッハホールが皮切り。日本を代表するビッグバンド「原信夫とシャープス&フラッツ」(2009年解散)の元メンバーで、テナーサックス奏者の大山日出男さんらが演奏する。
北村さんは翌5日の東松島市コミュニティセンターホール、9月1日の仙台一中体育館(仙台市青葉区)、同22日の栗原文化会館(栗原市)、同23日の石巻市門脇中体育館での演奏会に参加する予定。子どもたちと合同で演奏するほか、コンサート前には地元の中学校や高校の吹奏楽部員への演奏指導も行う。
北村さんは「シング・シング・シング」の原曲を、吹奏楽部の生徒が演奏しやすいように編曲。ことし3月、楽譜を県内の中学校や高校計50校に寄贈したことをきっかけに、演奏会を開催することになった。
演奏会の費用は仙台市の奥田建設が負担する。北村さんらと親交がある同社会長の奥田和男さん(77)は「被災地、被災者の皆さんに元気を出していただきたい。一日も早い復興に向けて、音楽の力を楽しんでほしい」と話している。
演奏会はいずれも入場無料。連絡先は奥田建設022(275)2311。