忘年会 早期予約で「くじ」 時間ずらせば割引

【賢く節約 マル得のススメ】
 忘年会シーズンを前に、大手居酒屋チェーンがさまざまなキャンペーンを打ち出している。早期の予約でプレゼントが当たる抽選ができたり、宴会開始時間を早い時間や遅い時間にすれば料金を割り引いたりするチェーンもある。少しでも出費を抑えるにはこうしたキャンペーンを利用するのも一つの手だ。(森本昌彦)
 ◆抽選で無料も
 「和民」「坐(ザ)・和民」「和(なご)み亭(てい)」などを運営するワタミ(東京都大田区)は12月9日までに12月の宴会コースを予約すれば、1組に1回、宴会当日に抽選「ワタミ夢くじ」を実施する。1等は当日の忘年会料金が無料(最大5万円まで、1千本)になり、2等は宴会翌日から来年1月末まで使える1万円分の食事券(1千枚)だ。
 昨年は12月に約6万件の宴会があり、昨年並みなら60組に1組が忘年会が無料になる割合だ。キャンペーンは全国約640店舗で行われている。
 11月中の予約で、飲み放題の2時間が無料で1時間延長するのは、「庄や」「やる気茶屋」などを展開する大庄(品川区)。直営店を中心にした約600店舗で実施。早期予約以外にも、宴会が日・月・火曜日、宴会のスタート時間が午後4時前か午後11時以降ならそれぞれ5%引きとなる。曜日割、早割・遅割は併用もできる。
 「はなの舞」「さかなや道場」などを運営するチムニー(墨田区)は早期の予約での割引を今月15日締め切ったが、午後4時までの宴会スタートで「特別宴会コース」(4500円)が20%オフ、午後5時半まで、午後8時半以降のスタートなら10%オフとなる。約550店舗でキャンペーンを実施している。
 一方、「甘太郎」「北海道」などを展開するコロワイド東日本(横浜市西区)は昨年まで全国的に早期予約での割引を実施してきたが、今年から規模を縮小。他社との横並びで効果が薄くなっているのが理由といい、逆にこれまでよりも高めのコースを設け、プレミアム感を打ち出している。
 ◆下見でも特典
 宴会当日でなく、宴会場所を下見する幹事向けに特典を設けているのは、飲食店情報検索サイト「ぐるなび」を運営するぐるなび(東京都千代田区)。12月10日まで、携帯サイトで「忘年会下見クーポン」キャンペーンを実施している。
 11月20日現在で約1300店舗がキャンペーンに参加。4種類の鍋料理が無料で試食できたり、1人前1260円のもつ鍋が5円になったりする店がある。忘年会当日に使える割引チケットを発行する店もあるという。
 ぐるなびで広報を担当する栗田朋一(ともかず)さんは「実際に店を見て、食べてみないと分からないことがある」と下見の必要性を強調する。チェックポイントは多く、店員の接客態度や料理が出るタイミング、分煙状況、空調などを挙げる。また、予約人数やメニューの変更がいつまでできるのか、部屋の大きさを確認しておくことが必要という。

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