東京商工リサーチ東北支社は15日、東北の企業の忘年会・新年会に関する12月時点の意識調査結果を発表した。新型コロナウイルスの新規感染者数は落ち着いてきているが、忘新年会を「開催しない」と答えた企業は前回(10月調査)比0・2ポイント上昇の73・1%と、ほぼ横ばいだった。「開催する(した)」企業も約8割は制限を設けていた。
東北の県別で「開催しない」企業は、秋田が63・3%(前回比12・8ポイント低下)と大幅に減り、全国で最も低かった。山形も67・8%(6・8ポイント低下)で全国で4番目の低さだった。
一方、福島は83・0%(12・1ポイント上昇)と急増。宮城も72・3%(5・4ポイント上昇)と増加が目立った。他は青森74・2%(3・1ポイント低下)、岩手75・7%(3・3ポイント低下)。
オミクロン株の影響も
「開催しない」企業の全国平均は9・0ポイント上昇の79・5%。東北では開催しない割合が4県で低下し、福島を除く5県が全国平均を下回った。
東北支社の担当者は「新変異株『オミクロン株』の出現により、都市部や首都圏に近い福島で開催に慎重になったためではないか」と説明する。
「開催する(した)」企業に開催形式を複数回答で聞くと、「2次会の自粛」が58・6%と最多で、「開催時間を制限・短縮」が42・1%、「人数を制限」が32・9%で続いた。一方、「制限を設けない」は21・7%だった。
調査は1~9日に実施。有効回答は全国6765社、東北566社。「開催する」の回答には、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の対象地域になっていない場合とする条件付き開催も含まれる。