感染男性はクルーズ船乗客 容体は安定

仙台市は29日、市内在住の70代の日本人男性が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表した。東北での感染確認は初めて。クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客で、28日に市内の感染症指定医療機関に入院した。容体は安定していて重篤な状況ではないという。
 市によると、男性はクルーズ船内の検査は陰性が確認され、20日に下船。横浜市から在来線と東北新幹線を利用し、同日中に仙台市内の自宅に戻った。車内ではマスクを着用しており、市は「濃厚接触はない」と説明した。
 男性は帰宅後、食材の買い物で外出した以外は自宅にいたという。外出時はマスクを着用していた。28日午前に微熱や喉の痛みを訴え、民間の救急搬送車で医療機関に検査入院し、29日朝に陽性と判明した。
 濃厚接触者は家族1人で男性と同時に入院し、検査を受けたが、陰性と確認された。今後、自宅待機を要請し、市が経過観察する。
 記者会見した郡和子市長は「不安を感じる市民もいるだろうが、一人一人が感染拡大を防ぐために、手洗い、せきエチケットなどの基本的な感染症対策を徹底してほしい」と呼び掛けた。

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