感謝の消印「3.9」 大崎出身の女性、手紙投函を呼び掛け

東日本大震災の発生から2年の11日を前に、宮城県大崎市出身の女性が全国の励ましへの感謝の思いを表そうと、同市古川十日町の商店街にある「幸福(しあわせ)の黄色いポスト」へ9日に市民がそれぞれ手紙を投函(とうかん)し、「3.9(サンキュー)」の消印で送ろうと呼び掛けている。感謝の表現の企画として8、9両日に同市中心部で、写真展やコンサートなど「39フェスティバル」も開く。
 同市古川出身で仙台市宮城野区の自営業忠海佐知さん(46)は、3月9日を「感謝の日」として提案。自分にとって大切な人に感謝を伝えようと、黄色いポストへの投函を働き掛けている。
 隣の交流スペース「幸福十番館」に記念スタンプが置いてあり、スタンプを押せば黄色いポストへの投函と分かる。これに合わせ絵手紙教室も館内で9日午前11時と午後2時から、先着各10人を対象に開く。
 中学生の時に阪神大震災を体験し、東日本大震災の被災地復興を願うフォトグラファーの橘花(きっか)さん=横浜市=の写真展も古川七日町の音楽教室で開く。風景などの作品約30点を展示。本人も9日午前に来場する。
 8日夜は大崎地方の音楽ユニット「AWA」のミニコンサートを幸福十番館で開き、ピアノや尺八、琴の演奏を予定する。
 忠海さんは黄色いポストを広く知ってほしいと2010年11月、全国のブログ仲間から預かったはがきに記念スタンプを押し、黄色いポストに投函する活動を始めた。その後も毎年11月11日と震災から1年の12年3月9日に同じ活動を実施。今回は被災した古里の活性化にも役立てようと、フェスを企画した。
 幸福十番館などで販売中の1人500円の共通参加券を購入すれば、フェスの各イベントに参加できる。収益の一部は被災地支援に充てる。忠海さんは「生きている間、震災を絶対に忘れない。できることから行動する」と話す。連絡先は忠海さん090(7074)9376=水曜日を除く午前10時~午後7時=。

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