【ジュネーブ=石黒穣】国連の女子差別撤廃委員会の対日審査会合が16日、ジュネーブで開かれた。
杉山晋輔外務審議官が慰安婦問題について、「日本政府が発見した資料の中には、軍や官憲による強制連行は確認できなかった」と述べた上、昨年末の日韓外相会談において「日韓間で最終的かつ不可逆的に解決されることが確認された」と説明した。
杉山氏は、韓国の済州島で慰安婦を強制連行したとする吉田清治氏(故人)の証言について、「完全な 捏造 だ」と述べ、吉田証言を事実として報じた朝日新聞が「誤りを認め謝罪した」ことにも言及した。
慰安婦の数をめぐって、杉山氏は「20万人という数字は具体的な裏付けがない」と指摘。「朝日新聞が労働力として動員された女子勤労 挺身 隊と慰安婦を誤って混同したことによると自ら認めた」と述べた。また、慰安婦を「性奴隷」と呼ぶのは「事実に反する」と訴えた。