慰安婦像は少女像にあらず 菅義偉官房長官「問題視しているのは慰安婦像」

菅義偉官房長官は11日の記者会見で、昨年末に韓国・釜山の日本総領事館前に設置された慰安婦像について政府が「少女像」と呼んでいることに関し、「政府として問題視しているのは慰安婦像のことで、そういう意味で『慰安婦の少女像』あるいは『少女像』ということに尽きるのではないか」と述べた。あくまでも呼称ではなく、慰安婦像の存在そのものが問題だとの見解を示したものだ。

韓国側には慰安婦像を「少女」として描くことで、旧日本軍の残虐性を強調する狙いがある。このため、日本政府が「少女像」と呼ぶのは不適切との指摘が出ていた。

韓国では、多くの10代前半の女性が旧日本軍によって強制的に連行されて慰安婦にされた-との主張が横行している。しかし、日本政府の調査などでは、「少女」と呼ばれる年代の女性が慰安婦になったことは裏付けられていない。

実際、米軍が昭和19(1944)年、ビルマ(現ミャンマー)で捕らえた朝鮮人慰安婦から聞き取り調査して作成した報告書によると、調査対象となった女性20人の平均年齢は23歳で、最年少は19歳が1人いるだけだった。ただ、韓国側はこうした事実関係を無視し、慰安婦の「性奴隷説」や「20万人説」を国際社会で流布し続けてきた。

外務省筋は「像自体が少女をかたどっているのは事実。政府は“いわゆる”という意味で『少女像』という言葉を使ってきたのが実情だ」と説明している。

タイトルとURLをコピーしました