慰安婦像設置の公園で『桜祭り』…在住日本人「放置したら捏造の歴史が定着する」

ジョージア州アトランタ近郊にあるブルックヘブン市の公園に昨年6月、慰安婦像が設置された。韓国系団体が働きかけたもので、碑文には事実無根の「反日」文章が記されていた。国連などで、朝日新聞が広めた「慰安婦問題のウソ」を修正する活動を続けている、「なでしこアクション」代表の山本優美子氏が、同公園で開催された「桜祭り」を訪ね、夕刊フジに寄稿した。

日本は桜の季節だが、米国各地でも桜祭りが開催されている。慰安婦像が建てられたブルックヘブン市の公園も、その1つだ。

碑文には、「日本帝国陸軍に奴隷にされた慰安婦」「推定数十万人」「大半は第二次世界大戦中に殺された」「拉致された平均16歳の少女」などと、あり得ない記述が刻まれている。ここで、日本を象徴する「桜祭り」が開催されるなんて、悪い冗談だ。

私は25日、同市の「桜祭り」を訪ねた。雨上がりの冬のような寒い日で、午後になっても人出はまばらだった。桜の木は数えるほどだが、沿道には祭りの看板やバナーが立ち並び、シャトルバスも運行して同市としては力を入れていた。

慰安婦像は、屋台コーナーや野外コンサート場、遊歩道などに囲まれた場所にあった。周りの景色にそぐわない、異物のような感じがした。

遊歩道を歩く人の中には、不思議そうに像を眺めて、碑文を読もうとする人もいた。ただ、文字は小さく、文章も長いため、すぐ理解できる人はまずいないだろう。

ある女性が「この像は何なの?」と聞いてきたので、私は「韓国の売春婦ですよ」と答えた。女性は「あっ、そう」といい、それ以上は関心を示さなかった。

事前に、ブルックヘブン市の市長と市議にメールで面会を申し込んだが、拒否された。市の担当者からは「議会がポリシーを変更しない限り、この問題については会えない」と回答があった。

地元紙の記者と、慰安婦像の前で会った。

私は「ブルックヘブン市は慰安婦像があるため、日本では『反日的な街』として有名です。市民はこのままでいいのですか?」と一番伝えたかったことを話した。

像の撤去を目指している、現地在住の日本人女性は次のように訴えた。

「米国人は今は関心ないが、そのうち捏造(ねつぞう)の慰安婦が定着してしまう。反対を主張できるのは今、私たちしかいない」

すべて手弁当という民間の力には限界がある。外務省は来年の「桜祭り」までに、像撤去に向けて動いてほしい。

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