慰霊ツツジ被災3県へ 鶴岡八幡宮から移植

鶴岡八幡宮(神奈川県鎌倉市)の参道を彩るツツジ約1600本が岩手、宮城、福島3県に移植されることになり、22日に東日本大震災で大きな被害を受けた気仙沼市波路上杉ノ下地区で植樹式があった。
鶴岡八幡宮の関係者と地元住民約20人が黙とうした後、地区の慰霊碑の周囲に樹齢40~50年のオオムラサキツツジやリュウキュウツツジなど9株を植えた。
震災後、気仙沼市と鎌倉市の中学生が防災教育で交流していたことから植樹地に選ばれた。鶴岡八幡宮で禰宜(ねぎ)を務める滝森好さん(60)が「犠牲者を慰霊し、友好の絆をずっと強めるよう花が咲いてほしい」と話した。
ツツジのある参道は「段葛(だんかずら)」と呼ばれ、境内の一部として国史跡に指定されている。昨年12月に参道の改修工事が始まったことから、被災地に 移植することを決めた。23、24日は大船渡市(移植93株)や宮城県山元町(1000株)、南相馬市(300株)で植樹式がある。
気仙沼市杉ノ下地区は高台に逃げた60人が津波にのまれるなど、92人が犠牲になった。

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