◎「メキシコ祭」文化堪能/石巻
慶長遣欧使節団の出帆400年を記念した「メキシコ祭」が28日、宮城県石巻市の石巻グランドホテルであり、市民ら約80人が料理や音楽といったメキシコの文化に親しんだ。
使節団がサン・ファン・バウティスタ号でアカプルコ(メキシコ)に到着した1614年1月28日にちなみ、400年記念事業石巻地域イベント実行委員会が企画した。
エビとキノコのオイル焼き「アヒージョ」、すりつぶしたトウモロコシで作る「トルティーヤ」入りスープなど約10品が用意され、参加者は無形文化遺産に選ばれている味に舌鼓を打った。
同市の主婦赤坂洋子さん(64)は「メキシコ料理は初めて食べたけれど、ピリ辛でお酒にも合っておいしい」と話した。
東北大のメキシコ人留学生がギター演奏で現地の歌を披露。特産のテキーラやサルサソースなどが当たる抽選会もあった。
◎仙台との姉妹都市40年祝う/メキシコ・アカプルコ
仙台市とメキシコ・アカプルコ市は25日、国際姉妹都市協定締結40周年と、仙台藩士・支倉常長が率いた慶長遣欧使節団の出帆400年を祝い、アカプルコ市のリゾート地「カラバリビーチ」で記念式典を行った。仙台市の公式訪問団員やアカプルコ市の関係者ら計約100人が参加し、両市の絆の強さを確かめ合った。
参加者は両市の繁栄を願い、ビーチに建立されている常長像に祈りをささげた。ルイス・ワルトン・アブルト市長は「素晴らしいセレモニーに立ち会えることを、本当にうれしく思っている。両市の幸せを心から願いたい」とあいさつした。
訪問団長の伊藤敬幹副市長は「二つの大きな節目を迎え、大変感激している。今後もこの結び付きをどんどん強くしていく」と誓った。同行した市の観光PR集団「伊達武将隊」が演舞を披露したほか、アカプルコ市の音楽隊による演奏も行われた。
23日には同行した茶道裏千家の千玄室大宗匠が、使節団の一部が洗礼を受けたメキシコ市のサンフランシスコ教会で献茶式を開いた。