口の中や手足に小さな発疹が出る手足口病の患者数が乳幼児を中心に増加傾向にあるため、宮城県は8日、手洗いなどの感染予防対策を徹底するよう呼び掛けを始めた。
県によると、県内58の定点医療機関の平均患者数は7月29日~8月4日に5.59人となり、警報発令基準の目安とする5人を超えた。前週(7月22~28日)の3.48人から急増しているほか、全国的にも流行していることから注意を喚起する必要があると判断した。
県による注意喚起は、過去10年で最大の流行となった2011年(ピーク時に10.64人)以来。
県疾病・感染症対策室は「今後さらに流行が拡大する可能性がある。せっけんと流水でよく手を洗い、予防に努めてほしい」と話している。
手足口病は便や唾液などに含まれるウイルスを介して感染する。口の粘膜や手のひら、足の裏などに水ぶくれのような発疹が出る。まれに髄膜炎や脳炎などの合併症を引き起こすことがある。例年は7月中旬から8月上旬にかけて流行のピークを迎える。