指導要領超える性教育容認=避妊・中絶の学習例明記-東京都

東京都教育委員会は28日、教職員の指針となる「性教育の手引」を約15年ぶりに改訂した。

 インターネットなどで生徒が過激な性情報を安易に入手できる現状を踏まえ、中学校で避妊法や人工妊娠中絶など学習指導要領の範囲を超えた指導を行うことを条件付きで初めて容認。保護者全員の了解を得ることを求め、学習例も明記した。都教委は新たな手引を都内の公立小中高校などに配布する。

 都道府県の教委が指導要領を超える性教育を認める場合の具体的な指針を出すのは異例。

 改訂版手引は、生徒の発達段階を踏まえた指導に配慮するよう強調。その上で、指導要領を超えた授業を行う場合、事前にその内容を知らせる通知文を保護者に配布し、全員の了解を得ることを求めた。指導内容に不安のある生徒には、同じ時間に指導要領に基づく別の授業を行うことも盛り込んだ。

 さらに、学習例として、産婦人科医ら外部講師による公開授業と位置付けることや、「避妊法としてコンドーム、ピルに触れる」などの授業内容を紹介した。都は2018年度、学習例に基づく性教育のモデル事業を5校で実施しており、19年度は対象を10校に拡大する。 

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