電話番号を変えずに契約する携帯会社を乗り換える「番号持ち運び制度(MNP)」について、携帯大手4社が5月下旬から手続きを乗り換え先のみで完結できるようにする方針を固めた。各社の競争を促すため、総務省が手続きの簡素化を求めていた。 【写真】「1円スマホ」など、過熱する割引販売の背景にも「番号持ち運び制度」のノルマが 関係者によると、新たな仕組みは、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの大手4社に加え、一部の格安スマホ事業者(MVNO)が一斉に導入する。 MNPを利用するには現在、乗り換え元と乗り換え先の2カ所で手続きが必要だ。まず乗り換え元の携帯会社で「MNP予約番号」を発行してもらい、それを使って乗り換え先の携帯会社で契約を結ぶ。手間がかかるうえ、乗り換え元で解約を引き留める行為も横行していたため、MNPが広がりにくくなる要因となっていた。 5月下旬から始まる仕組みでは、乗り換え先の携帯会社だけでMNPの手続きが済むようになる。解約に伴う説明も、乗り換え先で受ける。乗り換え元とのやりとりは要らなくなり、ワンストップでMNPを利用できるようになる。