携帯契約数、ソフトバンクが累計シェアで初の20%超え

[東京 7日 ロイター] 携帯電話各社が7日発表した8月の契約数によると、新規契約から解約を差し引いた純増数で、ソフトバンク<9984.T>子会社のソフトバンクモバイルが5カ月連続で首位を維持した。
 6月に発売した米アップル<AAPL.O>の「iPhone(アイフォーン)4」が引き続き好調。8月で同社の累計契約数のシェアは初めて20%を超えた。
 ソフトバンクの8月の純増数は28万8900件。前年同期は11万5100件で、前年比2倍以上の伸びは5カ月連続。携帯商戦期の3月を除き、月間純増数として過去最高を更新した。アイフォーン4のほか、アイパッドの3G(第3世代携帯)モデルも契約数を押し上げた。8月の累計契約数は2314万1600件となり、携帯電話契約のシェアは20.15%(前年同期は19.4%)となった。
 8月の純増数2位はNTTドコモ<9437.T>で12万5500件(前年同期は11万2900件)だった。ノートパソコンなどに差し込むデータ通信カードやスマートフォンを中心に契約を伸ばした。スマートフォンでは、4月から発売のソニー・エリクソン製のスマートフォン「XPeria(エクスペリア)」も主要製品として売れた。累計契約数は5678万5100件。
 3位はKDDI<9433.T>で5万6600件(前年同期7万7800件)。スマートフォンはシャープ<6753.T>製の「IS01」、東芝<6502.T>製の「IS02」の2機種の品揃え。累計契約数は3219万9900件。また、グループと位置付ける「UQコミュニケーションズ(東京都港区)」の高速無線「WiMAX(ワイマックス)」の純増数は3万6300件で、データ通信カード需要を取り込んだ。
 4位はイー・アクセス<9427.T>グループのイー・モバイルで5万3500件(前年同期は6万1100件)の純増だった。主要製品のモバイル無線LANルーター「ポケットWi―Fi(ワイファイ)」では、一部でアイフォーンやアイパッドのユーザーを取り込んだ。累計契約数は267万2300件。
 MNP利用による8月の状況は、転入超はソフトバンクの「独り勝ち」で、7万7000件のプラスだった。アイフォーンへの乗り換えでMNPを利用する契約が多く、同社のMNPとして過去最高を更新した。残る3社は転出超で、NTTドコモが4万0100件、KDDIが3万6200件、イー・モバイルが800件のマイナスだった。

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