携帯契約数、ドコモの純増が5年ぶりの低水準、プリペイド解約多数

気通信事業者協会(TCA)がまとめた2012年6月の携帯電話契約数は、新規契約から解約を差し引いた純増数で、NTTドコモが1万1300件にとどまった。解約が上回って純減になった2007年8月以来の低水準。主な原因はプリペイド契約が10万件近い純減になったためだ。携帯ゲーム機向けに販売したプランの更新が続かなかったと見られる。
2011年12月にソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の携帯ゲーム機「PlayStation Vita(PS Vita)」を発売した際、ドコモはデータ通信用プリペイドプランを投入。プリペイド契約のみで20万件近い純増となり、同月は21カ月ぶりに純増トップを記録(関連記事)して話題を呼んだ。
しかしこのプランの有効期間は180日間で、多くの利用者が2012年6月で期限を迎えた。同月のプリペイド契約は9万8700件の純減となっている。なお、NTTドコモは純増数で6カ月連続の3位となった。
一方、ソフトバンクモバイルの純増数は22万2300件で6カ月連続のトップ。KDDIの純増数は12万6500件でこれに次いだ。米Appleの「iPhone」シリーズを販売する両社は引き続き好調となっている。ソフトバンク傘下のウィルコムの純増は4万4100件となった。
ただしモバイルブロードバンドに目を向けると、ドコモのLTEサービスは39万3300件の純増と高成長が続いている。auが出資するUQコミュニケーションズが手がけるWiMAXサービスは24万5200件、ソフトバンク傘下のWireless City PlanningによるAXGPサービスは4万1100件。次世代高速通信への移行ではドコモが先頭に立つ状態だ。

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