政宗親子の確執を歴史劇に 10月上演

県内の芸術家らでつくるふるさとの物語制作委員会は、仙台藩祖伊達政宗の長男で初代宇和島藩主の秀宗を主人公にした歴史劇「天の赦(ゆる)すところ」を 10月、仙台、愛媛県宇和島の両市で上演する。政宗の腹心、片倉小十郎景綱が建立した白石市の傑山寺で、稽古が始まった。
宇和島10万石を拝領 したものの、長男ながら伊達家の家督を継げず、不満を募らせる秀宗は政宗が付けた重臣山家清兵衛と対立し、殺害に至る。激怒した政宗は勘当を言い渡し、親 子の確執が表面化するが、母の形見が秀宗の心の傷を癒やし、やがて父子の和解が訪れるとの筋書きだ。
傑山寺で7月31日~8月3日にあった稽古には、清兵衛役の俳優井坂俊哉さん、作・演出の大日琳太郎さんらが参加。100畳の大広間で秀宗や清兵衛、小十郎らが登場する場面の台本を読み合わせるなどした。
時代劇の舞台は初めてという井坂さんは「ゆかりのある寺で稽古し、役作りが前進した。難しい役どころだが、自分らしい清兵衛を演じたい」と話す。
ことしは秀宗が宇和島に入部して400年。大日さんは「各界のそうそうたるメンバーを集めた和製ミュージカル。仙台、宇和島という東西の伊達の文化力を結集したい」と意気込む。
稽古は9月から東京などで本格化し、仙台公演は10月10日、泉区のイズミティ21で行われる。

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