政府は新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を踏まえ、3月11日の政府主催による東日本大震災追悼式を中止する方向で調整に入った。複数の関係者が3日、明らかにした。規模縮小などによる開催を模索してきたが、感染拡大防止を優先するべきだとの判断に傾いた。6日の閣議で正式決定する見通しだ。
中止を正式決定した場合でも、国民に対し、地震が発生した午後2時46分に合わせた黙とうを呼び掛けるといった対応を検討する。
政府は1月21日の閣議で、震災から9年となる3月11日午後、国立劇場で追悼式を開くと決定。秋篠宮ご夫妻をお迎えし、安倍晋三首相や遺族代表らが出席して開く予定だった。その後、岩手、宮城、福島3県の一部自治体で追悼式典を中止する動きが相次ぎ、出席者を大幅に絞って開催するか、中止するか政府の対応が焦点となっていた。