東日本大震災の発生から10年となる3月11日に行う政府主催の追悼式について、菅義偉首相は9日、「実施できるよう準備している」と明らかにした。新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言下の状況を踏まえ、最終的な判断に向けて検討を続けるとも言及した。
新型コロナの流行を受け、政府は昨年、東京・国立劇場で開催予定だった追悼式を中止し、首相官邸での献花式に変更した。発生10年の今年で追悼式を打ち切る方針も既に示している。
菅首相は、東京電力福島第1原発でたまり続ける放射性物質トリチウムを含む処理水に関しては「適切な時期に政府として責任を持って処分方針を決める」と従来の見解を繰り返した。
緊急事態宣言の延長に伴う2日の記者会見で、指名されなかった報道各社の質問に、菅首相が書面で回答した。河北新報社は追悼式の開催、処理水の処分方針を尋ねた。