教育費、年収の4割超に 東北・小学生以上の子2人の家庭

日本政策金融公庫仙台支店は2013年度の「東北の教育費負担実態調査」をまとめた。小学生以上の子ども2人を持つ家庭で、年収に占める教育費の割合は前年度を3.3ポイント上回る42.9%になった。高校入学から大学卒業までの7年間の平均額は、1人当たり約1000万円だった。
 教育費には入学金や授業料、受験料のほか、学習塾の月謝や通信教育費なども含まれる。年収に占める教育費の割合は、全国平均(40.1%)を2.8ポイント上回った。
 年収別にみると、「200万円以上400万円未満」の家庭では、構成比が53.2%と半分を超えた。収入の伸びに従って比率が落ちる傾向にあり、所得の多寡にかかわらず、各世帯が一定の教育費を支出している様子がうかがえた。
 義務教育終了から大学卒業までの費用は高校分(349万6000円)、大学分(688万7000円)を合わせて1人平均1038万3000円。進学先別では、私大理系で計1111万円、私大文系1038万9000円、国公立大830万8000円となった。
 調査対象のうち、自宅以外から通学している生徒・学生の割合は69.6%。全国平均(41.9%)を大きく上回っており、仕送り(年平均88万9000円)によって負担感が増す結果となった。
 調査では、教育費の捻出方法(複数回答)も聞いた。トップは「奨学金」の67.3%で、「教育費以外の支出削減」59.4%、「子のアルバイト」33.1%と続いた。
 仙台支店は「東北は全国よりも収入が低い上、仕送りの負担も重い。計画的な備えが不可欠だ」と指摘している。
 調査は昨年7月、日本公庫を通じて国の教育ローンを利用した東北6県1734世帯を対象に郵送で行い、460世帯から回答を得た。

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