文科省 放射線値のさば読みを業者に指示

契約解除に業者が怒りの声
放射線量測定機を販売するアルファ通信(豊田勝則社長)が怒りの告発を行った。9日の日刊ゲンダイが報じた。
アルファ通信は文部科学省から福島県内の学校や公園などの放射線値を測定する「オンライン線量計」を受注したが、「納期を守らない」、「測定精度が低い」などとして契約を解除された。
モニタリングポストより高い数値はダメ
文部科学省では、福島県内の学校や公園2700か所に放射線測定器を設置。測定値をオンライン上で公開するシステムを制作している。
このうち600台を受注したのがアルファ通信だった。11月中旬、文科省は納期の遅れや測定精度が基準を満たしていないことなどを理由に契約を解除した。
アルファ通信側はこれに対して、真っ向反論している。それによると文科省はアルファ通信の機器について、測定値が2割程度低く表示されるよう求めたという。納期の遅れも、この無理な「補正」を強要されたせい、とのこと。
アルファ通信が納入しているのは米軍も使用している国際的な仕様に基づく製品。一方、文部科学省側が国内で使用しているのは日立系の測定器だ。国際仕様の測定器は国内仕様のものより、一般に高い数値が出る。
また、すでに設置されているモニタリングポストは、地上から20mほどの高さに設置されているものも多く、地表より低い数値を計測している。
アルファ通信の機器は地上50cmの数値を計測するため、モニタリングポストより高くなる。こういった「より高い放射線値の測定」を恐れたため契約を解除された、との見方もある。

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