新人時代に叩き込まれた「残念な教え」の数々

気づけば、社会人歴も10年前後を迎えるオトナ女子。

自分のキャリアはまだ途上だけど、後輩の指導やマネジメントといった役割も増えて、その難しさに直面している人も多いのでは?

そんな時にふと、自分が新人時代に上司や先輩から教えられたことを、思い返してみたりしますよね。でも、なかには使いものにならなかった「残念な教え」も多々あったり。

そこでウートピ編集部では30代のオトナ女子のみなさんに、かつて上司や先輩から叩き込まれた「残念な教え」を聞いてみることに。

「みんなが通ってきた道なんだよ」

30歳・IT企業勤務

前職がとにかく体育会系な職場だったんですが、先輩から後輩への指導が陰湿でした。しかも、私が配属された部署では特に先輩が自分のストレスを新人にぶつけがちで……。仕事のストレスが続くと、新人のあら探しをしたり、落ち度を見つけては詰め寄ったりするのが日常茶飯事になっていました。

その当時、先輩がよく口にしていたのが、「みんなが通ってきた道なんだよ」という言葉。自分が先輩からされた嫌なことを後輩にするのは当たり前。新人がつらい思いするのは当たり前。そんな考えは、今となっては絶対に間違ってたと言い切れるけど、あの頃は「そういうものなんだ!」って一生懸命受け入れようとしていたふしもありました。結局、その職場は7年で退社、以降2つの職場を経験した今では、いかに後輩の個性を潰さず、みんなが笑顔で円滑に仕事ができるかを大切にしています。

「あの人にも確認しといて」

32歳・出版社勤務

新卒で金融系の会社に勤めたんですが、何でもかんでも「確認しといて!」と言う上司がいました。とにかく、何に対しても自信がないのか、責任を取りたくないのか、「あの人に確認しといて! あ、あそこの部署の人にも確認しといて! それから、あの人にも!」と、とにかく確認作業がすごくて大変でした。

当時は、「会社ってそういうものなんだなあ」と思いながら言われた通りやっていたんですが、社会人10年目の今になると間違っていたとわかります。

確かに、リスクヘッジは大事。でも、決定権を持つ人が「これで行こう!」と承諾しないと、何事も進まないですよね。決定権のない人にいくら確認しても意味がないんです。例えば、クライアントと契約を締結する際に、どれだけ大勢に確認していても、最終決定権を持つ人物の一言でそれまでのやりとりが一切無効になることもあるわけです。今は、「決定権を持つ人物を見極め、その人のGOサインだけもらえばいい」が正しい教えだと思ってます。

「お客さんのところに通ったもんがち」

32歳・人材派遣会社勤務

新卒で営業部にいた頃のこと。「とにかく足繁く通って、顔を覚えてもらえ。人と人とのつながりが大事だから!」と上司から口すっぱく言われていました。要は、「お客さんのところに通ったもんがちだよ」ということです。新人でも正直、「時代に合わない人間論を信じているんだなぁ……」と疑ってはいたんですが、一応言われた通りにしていました。

現在、社会人9年目の営業担当として思うのは、「相手が求めてることをやるのが一番」だということ。通う回数も大事かもしれないけれど、そっちのほうが大事だな、と。具体的には、メールが好きな人とはメールでやりとりする、直接会って話したい人には出向いていくというふうに、タイプ別に対応するということ。

Skypeや電話で短時間で必要な情報だけ欲しいという人も少なくないので、そういう人は通われると迷惑ですよね。相手の時間を奪ってしまうことにもなりかねないですし。相手が求めている方法でコミュニケーションをとる。これが、今のところ私の中では正解ですね。

「とにかく手を動かせ」

33歳・メーカー勤務

ザ・体育会系で営業出身の先輩から、新人の頃よく言われていたのが「とりあえず手を動かせ」。経験がなくて不安だったし、新しいプロジェクトをスタートする前には情報収集をして計画を立て、起こりうる問題への対策を考えていたんです。でも、いつもそう言われてしまって……。

社会人経験が浅い頃は、はっきりと反論はできなかったけれど、今なら「リスクヘッジは大事!」って言い切れますね。特に私は新規事業部にいるので、いつでも何らかの問題が発生していて、その対応をしながらプロダクトをリリースしています。だから、事前にかなり体制を整えておかないと、後々起きる問題に対処できないんです。

もちろん、がむしゃらに動かなきゃいけない時もあるかもしれない。でも、何でもかんでもとにかくやればいいってもんじゃないと、この10年で学びました。

「誘われた飲み会は行け」

33歳・ベンチャー企業勤務

新卒で入社したIT企業には、「顔を広げるために、誘われた飲み会は行け」と言う上司がいました。その頃の私はお酒が飲めなかったのですが、上司の教えを素直に聞いて飲み会に顔を出すように……。

でも結局、ただの飲み会に終始する場合がほとんどで、仕事につながるようなつながりが生まれたことはなかったですね。利点がないというか。それに、当時は「誘われた飲み会に行くのが社会人の基本」と信じてましたが、転職してからそうじゃないことに気づいて(笑)。当たり前ですが、「飲み会に誘われても、行きたくないものは行かなくていい」が正解なんですよね。ちなみに、あの上司の「残念な教え」のおかげでお酒は好きになったのはよかったです。

「残念な教え」の数々

調査をしてみると、さまざまな「残念な教え」が見えてきました。

社会人経験を10年程度経たからこそ気づいた真実。自分が後輩の指導に当たるようになった今、過去に上司や先輩に教えられた言葉を思い返してみると、何か新しい発見があるかも。

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