新人漁師ら海難事故対応など学ぶ 石巻市とFJが勉強会

 新人漁師に水産業への見識を広げてもらおうと、石巻市は29日、海産物の流通や海上での非常時対応に関する勉強会を市内で初めて開いた。
 市の担い手事業を請け負う一般社団法人フィッシャーマン・ジャパン(FJ、石巻市)が企画運営した。FJの担い手育成事業を通して漁師となった新人を中心に、市内の漁業歴5年以内の10人が参加した。
 参加者は石巻魚市場での競りや水産加工会社を見学したり、ワークショップを通じて自身の将来の目標を定めたりした。
 海難事故防止訓練では宮城海上保安部職員が講師を務め、東北沖で過去に起きた人身事故や火災について説明。参加者は救命胴衣着用や船の定期点検の重要性を教わった後、実際に着衣のまま海に入り、船から転落した際の対応を学んだ。
 4年前に大阪市から移住した石巻市雄勝町のカキ養殖業三浦大輝さん(26)は「自分の職場以外のことを知る機会は少ない。参加した同世代の人とも話せて貴重だった」と話した。

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