新仙台市立病院 報道機関にお披露目

 仙台市太白区あすと長町に11月に移転、開院する新しい市立病院で4日、報道機関向け内覧会があった。新病院は、個室以外の病室1室当たりの入院患者数が、最大で従来の6人から4人に減ったほか、小児救急医療や周産期医療の拠点設備も整えた。
 本館は地上11階、地下1階の鉄筋コンクリート造り。患者の不安を和らげようと、内装は木目調を取り入れ、落ち着いた雰囲気になった。
 全体の病床数は現在と同じ525床だが、精神病床は34床増えて50床になる。6人部屋とほぼ同じ大きさの病室を4人で利用するため、1人当たりのスペースは増える。
 外来診療は2階に集約し、入院病棟は5~10階に設置。病棟階では安全面に配慮し、エレベーターホールにドアを設置し、関係者はカードキーで出入りする仕組みを取り入れた。
 小児救急では、市急患センターの小児科部門を移転し、院内に併設する「仙台市夜間休日こども急病診療所」と救命救急センターで、初期から3次救急まで受け持つ。周産期医療にも力を入れ、新生児特定集中治療室(NICU)と回復期病床(GCU)が整備された。
 災害時や緊急時の医療提供のため、ヘリポートも新設した。亀山元信院長は「市民の健康と命を守り、患者中心の医療を提供する病院を目指す。11月の開院を万全の状態で迎えたい」と話した。
 診療科目は23科目。厚生棟などを含めた総工費は175億7300万円。

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