新商品9割引も一部悪質サイトが問題に 増加する「ペニーオークション」のからくり (MONEYzine)

インターネット上で話題となっている「ペニーオークション」。出品者は絶対に損をしないシステムになっているのだが問題点も指摘されている。
 インターネット上で、最近注目を集めているのが、液晶テレビ・ゲーム・生活家電など、新品の商品が市価の8~9割引など、驚くほど安い価格で購入できるオークション「ペニーオークション」だ。
 ペニーオークションとは、開始価格や落札価格は、通常のオークションに比べると低額だが、入札する度に手数料が必要な形式のインターネットオークション。2005年にドイツで開設された「Swoopo」がこの形式の発祥だ。
 日本でも2009年頃から、多くの業者がペニオク事業に参入し、2010年以降も増加傾向にあり、多数オープンしている。実際にペニーオークションの落札済商品を見ると、確かに定価の8~9割引で落札されているものが多い。
 このオークションでは、入札単位が「1円」「5円」など低く設定されていることが多く、必然的に入札件数が多くなる。そして、この1回の入札ごとに 50~100円程度の手数料がかかる。運営会社にはこの手数料が入るため、落札しなくても赤字にはならないシステムとなっている。
 一方、入札に参加して、落札できなかった場合、落札者以外の入札者にはこの手数料は返ってこない。このため、オークションというよりもギャンブルに近いとの指摘もある。また一部の悪質なサイトでは、運営会社が出品者となり、入札価格を故意に釣り上げている可能性もあるといわれている。
 現在、国民生活センターには、ペニーオークションへの相談件数が増加中で、「格安の落札例が掲載されているオークションサイトを見つけたので利用した。しかし、入札毎に手数料がかかり、何度か入札したが、結局落札できなかった」といった問い合わせが寄せられている。
 同センターでは「入札する都度有料のポイントが必要であったり、その旨の表示がQ&Aのみに記載されていたり、入札金額について一度に上乗せできる金額が数円~数十円と固定されているケースが見られます。このようなオークションサイトでは、安く落札できるからといって入札を重ねても、入札手数料が積み重なり、最終的に落札できたとしても入札の手数料と落札価格を合計するとさほど安くはなかったということになる可能性があります」と回答。「利用する際には、利用規約や利用ガイド等を調べ、取引条件等の内容をよく確認を」と呼びかけている。
 利用する際には、欲しい商品の落札したい金額をまず自身で設定し、その金額に達するまで何回入札しなければならないのかを計算するとともに、落札できなかったときのリスクを念頭において参加する必要がある。

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