新型コロナウイルスの感染予防で臨時休校してきた小中学校について、仙台市以外の宮城県内34市町村のうち、七ケ浜町を除く33自治体の教育委員会が24日、4月8日に再開する見通しを示した。始業式は規模を縮小し、感染防止を図る。
33市町村の教育委員会によると、学校運営上の対策指針を文部科学省が出したことに加え、県内で感染が広がっておらず、再開可能と見込んでいる。七ケ浜町は近く方針を決める。
始業式と入学式は来賓の招待を見合わせたり、式辞を簡素化したりして時間を短縮する。出席者はマスクの着用や消毒液の使用を徹底。入学式は、多くの自治体で保護者の参加人数を1~2人に制限する。
各教委は、文科省が再開に関する指針を出したことを歓迎した。南三陸町教委の担当者は「国の動向次第で再開の先延ばしもあり得た。当面の方向性が見え、ひとまずほっとしている」と話した。
国の通知に先駆けて再開を検討していた栗原市教委の担当者は、児童生徒や保護者が「休み疲れ」になっていたと指摘。「安全対策を徹底すれば、再開は可能と判断した。円滑な学校運営を目指す」と強調した。
各教委は、児童生徒の感染やオーバーシュート(爆発的患者急増)が県内で認められた場合は即座に対応を見直す構えだ。岩沼市教委の担当者は「予断を許さないことに変わりはない。引き続き状況を注視していく」と気を引き締めた。