新型コロナ 病床逼迫で宮城県医師会「医療危機的状況」を宣言

新型コロナウイルスの感染者が急増し、病床が逼迫(ひっぱく)しているとして、宮城県医師会は19日、「医療危機的状況宣言」を発表した。県庁で記者会見した佐藤和宏会長は「最前線で戦う医療従事者を守り、医療崩壊を防ぐため、真剣に感染防止対策に取り組んでほしい」と県民に訴えた。
 佐藤会長は「感染防止対策が結局は一番の経済対策につながる。コロナを甘く見ないでほしい」と強調。感染がさらに拡大した場合、県外への移動自粛や店舗の営業時間制限を村井嘉浩知事に求める可能性も示唆した。
 同席した仙台市医師会の安藤健二郎会長は、特に高齢者施設での感染を懸念。「病院には介護士がおらず、要介護状態の入院患者のケアは、医師や看護師に労力がかかる。施設職員は一層の注意をしてほしい」と呼び掛けた。
 県によると、11月の1日当たり平均新規感染者は18日現在17.7人で、4月(2.7人)の約6.5倍に達した。19日時点の病床占有率は68.8%。県は17日、主要病院長会議で増床に向けて協議した。
 県医師会の医療危機的状況宣言は、県内で感染者が増え始めた「第1波」の4月9日に続き2回目。

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