新型コロナ、米国の感染者8500人超に 対応能力の限界迫る

(CNN) 米国で新型コロナウイルスの感染者が8500人を超えた。毎日数百人規模で感染者が増えるなか、対応能力の限界を超える事態を防ぐため、医療関係者や政治指導者は対策に追われている。

対策の主眼は、医療機器や病床を現場に行き渡らせるとともに、資金支援により経済への影響を食い止めることだ。

ただ、検査の増加に伴い、今後も新型コロナウイルス感染症と診断される人は増えるとみられる。

そうなれば、ただでさえ負担がかかっている病院にさらなる患者が押し寄せることになる。州知事や市長はマスクや人工呼吸器の確保に動くとともに、感染者数の増加が落ち着くまでは他人との接触を避けるよう、住民に呼び掛けている。

メリーランド州のラリー・ホーガン知事はCNNの番組で、医薬品不足への懸念を表明。「社会的距離」の確保を通じて感染者増を抑えなければ、当局の対応能力は限界を超え、医療機関でも急性治療が必要な患者の増加に対応できなくなると警鐘を鳴らした。

米国の死者が140人を超えるなか、各州はさらなる封鎖措置を講じている。病院関係者はマスクを自作するか、時には同じマスクを2回使わざるを得ない状況だ。医師は他人との距離を取るよう国民に要請している。

ミネソタ大学感染症研究政策センターのマイケル・オスターホルム所長はCNNの番組で、「我々の間ではこの状況が1年〜1年半続く可能性もささやかれている」と説明。「既に言われているように、これは戦争だ。何日も何日も戦わなくてならない」と危機感を示した。

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