【サンパウロ時事】南米ブラジル北部を覆うアマゾン熱帯雨林の奥地で、先住民族が新型コロナウイルスに感染していることが初めて確認された。アマゾンの先住民族は外界との接触が少ないため免疫力が弱いとされ、まん延すれば多くの犠牲者が出る恐れがある。
地元メディアによると、コロンビアやペルーとの国境に近いアマゾナス州サントアントニオドイサ近郊のコカマ族の集落で3月31日、20歳の女性が感染していることが判明した。女性は先住民対象の保健事業に従事。感染した外部の医師とサントアントニオドイサで接触があったという。医師は休暇で感染が広がる同国南部を訪れていた。
女性のほか、二つの先住民集落も隔離措置を受けているといい、女性はインターネット交流サイトで「コンタクトがあった皆さん、ごめんなさい」と謝罪した。