新型肺炎で公共施設、相次ぎ休止 宮城県の自治体

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、宮城県内の自治体は4日、公共施設の利用休止や学童保育再開などの対応に追われた。

 仙台市は5~31日、市民センターなど公共施設のオープンスペース(無料区画)の利用を一部休止する。東日本大震災の伝承拠点のせんだい3.11メモリアル交流館(若林区)や老人福祉センターは同期間、全面休館する。
 市は公共施設の利用可否の判断基準となるガイドラインを改定。不特定多数が予約なく利用できる施設や施設内スペースは、利用者の緊密度など感染リスクを勘案し、利用を休止する。
 これに伴い、市民会館(青葉区)やイズミティ21(泉区)などはロビーの利用ができない。市役所本庁舎市民のへや、市市民活動サポートセンター交流サロン、エル・パーク仙台の市民活動スペース(青葉区)なども休止する。
 メモリアル交流館は震災関連の企画展が開催中だが、11日前後は来館者が増えるとみられ、全面休館に踏み切る。せんだい環境学習館たまきさんサロン(青葉区)、長町駅前プラザ、市電保存館(太白区)なども全館休止を決定した。
 市民利用施設の利用予約は5~31日、新規の受け付けを停止する。市は休止、休館情報の詳細を市ホームページで公開している。
 角田市は総合体育館や温水プール、図書館、郷土資料館などの屋内施設を31日まで休館とした。市民センターでの住民税申告相談は行う。
 登米市は、市内の公共施設104カ所を24日まで臨時休館する。
 休館するのは、各地区公民館やふれあいセンター、体育館や運動公園、登米懐古館、教育資料館、美術館、歴史博物館、石ノ森章太郎ふるさと記念館など社会教育・社会体育施設77施設、老人福祉センターなど保健福祉施設17カ所、登米祝祭劇場やチャチャワールドいしこし、伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター、高森パークゴルフ場などの文化・観光施設10カ所。
 市内3カ所の図書館・室は図書貸し出しのみ利用可能で、館内閲覧はできない。
 大崎市は6~27日、同市古川の古川保健福祉プラザと各総合支所で、市内に住む妊婦にマスクを配る。災害用の備蓄で1人につき50枚入り1箱。出産のため里帰りした女性を含む約500人が対象になる。
 母子手帳と4日に発送する案内通知を持参。代理人の受け取りもできる。里帰り出産の女性は母子健康手帳を持参し、窓口で滞在先を申告する。
 連絡先は健康推進課0229(23)5311。

◎宮城県の施設、キャンセル料なしに

 宮城県は4日、政府がイベントの自粛を要請した2月20日以降に県施設の使用予約を取り消した場合のキャンセル料を徴収しない方針を明らかにした。
 4日にあった県議会2月定例会予算特別委員会で村井嘉浩知事が示した。県によると、2月20日以降に徴収したキャンセル料は返金の措置を取る。通常、使用する9日前以降の予約取り消しは、使用料の半額のキャンセル料が発生する。
 対象は仙台市青葉区の東京エレクトロンホール宮城(県民会館)や利府町の県総合運動公園など県施設全般。3月末までの措置とする方針。村井知事は「返金の規定が定まっていない施設もあるが、可能な限り早く対応したい」と述べ

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