新宿の劇場感染、11都府県に拡散…2次感染の疑いも

東京都新宿区の劇場で新型コロナウイルスの集団感染が発生した問題で、観客や出演者らで感染した人は21日時点で、少なくとも11都府県の115人に上ることが読売新聞のまとめでわかった。感染者の職場の同僚や家族の感染も確認されている。主催者による感染防止対策の不徹底も明らかになっており、業界団体は感染予防のための指針を見直す方針だ。

 集団感染が起きたのは、「新宿シアターモリエール」で6月30日〜7月5日に行われた「THE★JINRO―イケメン人狼アイドルは誰だ!!―」。約2時間の公演が1日に2回あり、15人ほどの出演者が、歌やダンスのほか、心理ゲーム「人狼」を披露した。約130平方メートルの会場には、客席数186の約半分の約90席が用意され、満席状態の回もあったという。

 各自治体が発表している感染者のうち、この公演の観客や出演者、スタッフだと説明している人について読売新聞が集計したところ、東京や神奈川、埼玉、千葉の4都県を中心に、愛知や京都など11都府県で計115人に上った。市中感染が広がっているため正確な感染源は不明だが、観客のほとんどが10〜60歳代の女性だった。115人とは別に、職場の同僚や同居家族に広がった可能性があるケースも、少なくとも10人確認された。

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