セキスイハイム東北(仙台市)はことし、建て売り分譲住宅の販売に力を入れる。宮城、山形、福島3県で約100戸を販売する計画を立てる。注文住宅が主軸だったが、東日本大震災後に高まる住宅ニーズに即応するため新たな戦略を打ち出した。
第1弾となるのは仙台市若林区の「クレスバローレホームタウン沖野の杜」(8戸)。最大183平方メートルの土地に2×4工法による住宅を整備した。販売価格は3700万円台で、既に7戸が売却済みとなっている。
同社は今後、宮城県亘理町逢隈の全8戸など宮城、山形、福島で街区を整備する。来年以降は北東北3県での展開を見据える。
震災後、沿岸部からの移転ニーズもあり、内陸部で一戸建ての品薄感が強まっている。注文住宅に比べて迅速、安価にできる建て売りを充実させることで、被災者の生活再建を後押しする。
山下昌宏社長は「被災地を中心に潜在的な住宅需要を掘り起こす。住民同士が交流できる高品質の住宅を提供していきたい」と話した。