新段階「市中感染」の可能性高い…名古屋の女性感染

 名古屋市は1日、新たに3人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。

 うち80歳代と50歳代の女性2人は2月29日に感染が判明した南生協病院(緑区)の女性入院患者(70歳代)と入院前に同じ場所で居住。残る1人は60歳代の女性で、同日に発熱などで市内の医療機関を受診し、肺炎と診断されて別の病院に入院していた。いずれも容体は安定しているという。

 70歳代女性と、1日に判明した60歳代女性はこれまでの感染者との接触が確認された「健康観察対象者」ではなく、市は「感染経路の特定ができない『市中感染』という新たな段階に入る可能性が非常に高い」としている。

 市によると、80歳代女性は2月25日、50歳代女性は同27日に南生協病院に入院し、肺炎と診断されて個室に入っている。この2人については近く、市内の感染症指定医療機関に転院させる。南生協病院では現時点で、院内感染は確認されていない。

 一方、入院患者の新型コロナウイルス感染判明を受け、南生協病院は1日朝から、他の入院患者への面会を禁止する措置を取った。

 面会禁止と知らずに入院中の妻の着替えなどを持参した東海市の男性(70)は救急受付で妻宛ての手紙を書き、差し入れと一緒に看護師に託したといい、「妻は個室に入っているが、安心とは言えない」と不安そうに話した。

 母親の見舞いに来た東海市の男性会社員(51)は「見舞いで29日に来たときは正面入り口から入れたのに、(面会禁止は)残念だ」と困惑していた。

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