山形県沖を震源とする18日夜の地震から、25日で発生1週間となった。震度6弱を観測した山形県鶴岡市では、不審な業者による屋根修理や保険の勧誘が相次いでいる。鶴岡署には12件の相談が寄せられており、実際に契約を交わした住民もいるという。同署は「(被害に)便乗した詐欺に注意してほしい」と呼び掛けている。
屋根瓦がずれる被害を受けた70代男性は数日前、屋根のブルーシートを確認中、2人組の男性から「修理でお困りではないですか」と声を掛けられた。2人組から「宮城などの被災地でも営業している」などと修復工事の勧誘をされたが、男性は2人が地元業者ではないため不審に思い、断ったという。
鶴岡署によると、21~23日に30~70代の住民から相談があった。数人組の男性が名刺を手渡すなどし、「屋根瓦はいくらかかる」などと伝えてきたという。市にも「『我々が仲介すると保険金が満額出る』などと勧誘された」との相談が寄せられたという。
高額な修理代金を請求されるなど契約トラブルが起きる可能性もあり、市は25日に始まった罹災証明書発行のための調査の際にチラシを配布し、「不審な業者が来たら警察に相談してほしい」と注意喚起している。【日高七海、堀智行】